2023年8月24日 【Google Cloud】Migrate for Anthos and GKEでVMを移行してみた(1:概要編) Anthos 検索する Popular tags 生成AI(Generative AI) Looker Studio BigQuery AlloyDB Google Workspace 事例紹介 Cloud SQL Category Google Cloud Author Google Cloud研究開発チーム SHARE Content Google CloudのMigrate for Anthos and GKEは、オンプレミス環境や他のクラウド環境からGoogle Kubernetes Engine(GKE)へのアプリケーション移行を簡単に実現するためのサービスです。 この記事ではMigrate for Anthos and GKEの概要や実際に利用検証をした内容をご紹介します。(全4回) ・1:概要編 ★本記事 ・2:「評価」 ・3:「計画」前半 ・4:「計画」後半~「デプロイ」 ・Migrate for Anthos and GKEの概要 ・利用にかかる費用の例 ・検証の概要 ・検証の前提条件 ・まとめ Migrate for Anthos and GKEの概要 Migrate for Anthos and GKEは、オンプレミスや他のクラウド環境にあるアプリケーションを、Google Kubernetes Engine(GKE)上に移行するツールです。既存のVMベースのアプリケーションを、GKE上で動作するアプリケーションに変換できます。アプリケーションのリファクタリングや再開発が不要なため、クラウド移行にかかる時間とコストを大幅に削減できます。 ※ Google Kubernetes Engine(GKE):Google Cloudが提供するKubernetesのマネージドサービス。Kubernetesは自己回復機能や柔軟なスケーリングができる機能を備えたコンテナオーケストレーションツール。 利用にかかる費用の例 Migrate for Anthos and GKEそのものに利用費用はかかりませんが、環境間接続に使うリソース(VPNなど)や中間マシンであるGCE、移行先となるGKEなどの利用コストが発生します。参考に今回の検証の費用(Google Cloud Pricing Calculatorによる試算)を示します。 プロダクト 条件 金額 用途 Migrate to Containers $0.00 GCEをコンテナ化しGKEクラスタに移行する際に必要 Migrate to Virtual Machines – V5.0 $0.00 VMware から Linux ワークロードを GCEに移行する際に必要 GKE Standard Node Pool – Region: Tokyo – 730 total hours per month – Provisioning model: Regular – Instance type: e2-medium – Operating System /Software: Free $31.38/month オンプレからのワークロード移行先 GKE Cluster Management Fee – Zonal Cluster: 730 hours $0.00 Persistent Disk (Accompanying) – Product accompanying: GKE – Standard Zonal balanced PD: 100 GiB $13.00 Cloud VPN – VPN: 730 tunnel hours per month $54.75/month オンプレ・GCP間の接続設定 Compute Engine – Region: Tokyo – 4 total hours per month – Provisioning model: Regular – Instance type: e2-micro – Operating System / Software: Free $0.04/4h オンプレ・GCP間の疎通確認 ※疎通確認用に4時間で試算 Compute Engine – Region: Tokyo – 8 total hours per month – Provisioning model: Regular – Instance type: e2-medium Operating System / Software: Free $0.34/8h 移行第一段階(オンプレミス→GCE)の移行先VM ※一次的な移行先として8時間で試算 合計 $99.51/month 検証の概要 今回の検証では、VMwareで動作するVM (Apache HTTP Server)を、Google Kuberenetes Engine (GKE) 上のコンテナとして移行します。オンプレミスからGKE上コンテナへの移行ですので、次の2段階で移行を行います。 ・Migrate to Virtual Machines(Migrate for Compute Engine。VMware上のVM → GCEの移行) ・Migrate to Containers(GCE → GKEの移行) Migrate to Virtual Machines(Migrate for Compute Engine) による移行の概要図(ステップ1) Migrate to Containers による移行の概要図(ステップ2) また、本記事では次のフェーズに沿って検証内容を記載していきます。ただ、移行の検証ですので「最適化(Optimize)」は対象外とします。 オンプレなどのワークロードをGoogle Cloudに移行するときの4つのフェーズ (参考:Google Cloud への移行: スタートガイド > 移行パス) ・評価(Assess) ・計画(Plan) ・デプロイ(Deploy) ・最適化(Optimize)← 今回は対象外 検証の前提条件 検証実施にあたっての前提条件は次の通りです。 ・移行元VMが存在すること ・今回は検証用にVMware上のVM(ワークロードはApache HTP Serverのみ)を作成しました ・Migrate to Virtual Machines のホストプロジェクトが作成済みであること ・Migrate to Virtual Machines サービスの有効化 ・移行元(VMware)と移行先(Google CloudのVPC)の間の接続が設定済みであること ・今回、オンプレ側ではVPNルーターの設定を行い、Google Cloud側ではVPC、VPCファイアウォールルール、Cloud VPN、Cloud Routerの設定などを実施した。 ・Migrate Connector のインストールに関する前提条件を満たしていること ・Migrate Connector のインストール > 前提条件 まとめ 今回はMigrate for Anthos and GKEの概要や利用料金の例、およびこの連載記事で行う検証の概要について説明しました。 次回は、「評価」→「計画」→「デプロイ」のステップの「評価」から実際に検証を行っていきます。ぜひ次回もご覧ください。 ・2:「評価」 ★次回 ・3:「計画」前半 ・4:「計画」後半~「デプロイ」 頂きましたご意見につきましては、今後のより良い商品開発・サービス改善に活かしていきたいと考えております。 よく分かった もっと知りたい 参考になった 使ってみたい よく分からなかった Author Google Cloud研究開発チーム 株式会社システムサポート(STS)のGoogle Cloud研究開発チームです。 実際に技術検証した事例を中心に記事発信していきます。 Anthos 2023年8月24日 【Google Cloud】Migrate for Anthos and GKEでVMを移行してみた(1:概要編) Category Google Cloud 前の記事を読む 【Google Cloud】BIツール徹底比較!テーブル編 次の記事を読む 【Google Cloud】Migrate for Anthos and GKEでVMを移行してみた(2:「評価」編) Recommendation オススメ記事 2023年9月5日 Google Cloud 【Google Cloud】Looker Studio × Looker Studio Pro × Looker を徹底比較!機能・選び方を解説 2023年8月24日 Google Cloud 【Google Cloud】Migrate for Anthos and GKEでVMを移行してみた(1:概要編) 2022年10月10日 Google Cloud 【Google Cloud】AlloyDB と Cloud SQL を徹底比較してみた!!(第1回:AlloyDB の概要、性能検証編) BigQuery ML ワークショップ開催のお知らせ 生成AI導入支援パッケージ Discovery AI導入支援パッケージ Google Cloud ホワイトペーパー 新着記事 2024年9月30日 Google Cloud 【Google Cloud】サーバレスでマネージドなサービス「Cloud Run」でアプリケーションを走らせよう! 2024年9月27日 技術開発 モブレビューを導入して分かったメリットとデメリットについて 2024年9月26日 Google Cloud 自然言語でデータを可視化できるLookerのExplore Assistantを試してみた HOME Google Cloud 【Google Cloud】Migrate for Anthos and GKEでVMを移行してみた(1:概要編)