2024年7月8日

【Google Cloud】OracleとGoogle Cloudがパートナーシップを発表 ~Google CloudでOracle Databaseの利用方法について解説~


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こんにちは。Google Cloud研究開発チームです。

2024年6月11日に Oracle とGoogle Cloud がマルチクラウドパートナーシップを発表しました。

これまで Google Cloud で Oracle Database を利用する場合は、Bare Metal Solution(BMS)や Google Cloud VMware Engine(GCVE)といった環境上に Oracle Database を導入することしかサポートされていませんでしたが、今回発表されたパートナーシップによりOracle環境や、Oracle Cloud Infrastructure(OCI)のサービスを Google Cloud で利用することが可能になりました。

本記事では、Oracle と Google Cloud のマルチクラウドパートナーシップ内容の紹介と、Google Cloud での Oracle Database の利用方法について解説していきます。

今回発表されたパートナーシップの内容について

詳細な内容はプレリリースをご確認いただければと思いますが、要約すると以下の内容となります。

Oracle Interconnect for Google Cloud についてデータ転送料金なしで利用可能に

Google Cloud Partner Interconnect と OCI FastConnect を用いて2つのクラウドを低レイテンシ高スループットでプライベート接続するサービスがデータ転送料金なしで利用可能になりました。

Oracle Database@Google Cloud の発表

Google Cloud 上で、Oracle Cloud Infrastructure(OCI)のOracle Database サービスを利用できるようになります。利用できるサービスは、Oracle Exadata Database Service、Oracle Autonomous Database Service、Oracle Real Application Clusters (RAC)などが含まれます。

また、上記のプレリリースに記載はありませんが、Oracle on Google Cloud のドキュメントが更新され以下のサービスが利用可能となっております。

Oracle on Google Compute Engine

Google Compute Engine (GCE) 上で Oracle Database を稼働することがサポートされるようになりました。

OCI and Google Cross-Cloud Interconnect についてデータ転送料金なしで利用可能に

Google CloudとOracle Cloud Infrastructure(OCI)を高帯域幅で専用接続する Google Cross-Cloud Interconnect サービスをクラウド間のデータ転送料金なしで利用可能になりました。

Google CloudでOracle Database の利用方法について

今回発表された内容を含め既存のサービスを含めると以下のサービスを利用することで Google Cloud で Oracle Database を利用することができます。

サービス①:Oracle Database@Google Cloud

今回のパートナーシップで発表された新サービスです。

Oracle Database@Google Cloud は、OCI ハードウェアを Google Cloud データセンターに持ち込み、Google Cloud 上から最新の Oracle Database サービスを導入することができるようになります。
OCI ハードウェアを利用するため、これまで OCI で利用できた Oracle Exadata Database Service、Oracle Autonomous Database Service といった Oracle データベースサービスを直接ホスト、運用、管理することが可能です。
利用する際は、Google Cloud Marketplace を介し Oracle データベースサービスを購入することができます。

本サービスは2024年後半に北米とヨーロッパのリージョンから利用開始し、今後東京を含む世界規模に拡大する計画となっております。

サービス②:Oracle Interconnect for Google Cloud

今回のパートナーシップでデータ転送料金の無償化が発表されたサービスです。

Google Cloud Partner Interconnect と OCI FastConnectを用いて2つのクラウドを低レイテンシ、高スループットでプライベート接続するサービスを利用して OCI 上で Oracle Database を構築することで Google Cloud 上で Oracle Database を利用することができます。
Google Cloud と OCI 間のネットワークはデータ転送料金については無料となりますが、使用するネットワーク速度に応じた回線費用が課金されます。

こちらのサービスは東京を含む世界11のリージョンで利用可能(※今後拡大予定)となっております。

サービス③:Oracle on Google Compute Engine

今回新たにサポートされるようになった構成です。

Google Compute Engine 上に作成したサーバ上に Oracle Database を導入することで Oracle Database を利用することが可能です。
オンプレミス上に Oracle 環境を導入するのと同様の感覚で Oracle Database を利用する形となります。オンプレミスから Google Cloud へ移行する際などに適したサービスとなっております。

サービス④:OCI and Google Cross-Cloud Interconnect Cloud

今回のデータ転送料金の無償化が発表されたサービスです。

Google Cross-Cloud Interconnect というネットワークのサービスを利用して Google Cloud と OCI 間を高速ネットワークで接続し、OCI 上で Oracle Database を構築することで Google Cloud 上で Oracle Database を利用することができます。
[サービス②:Oracle Interconnect for Google Cloud]と似たサービスになっておりますが、こちらは専用線を利用して両クラウド間を接続するサービスとなっております。
Google Cloud と OCI 間のネットワークはデータ転送料金については無料となりますが、専用線のネットワーク利用料や使用するネットワーク速度に応じた回線費用が課金されるので注意が必要です。

サービス⑤:Bare Metal Solution for Oracle

Bare Metal Solution(BMS)は、Google Cloud 上に専用のベアメタルサーバをリージョンごとに拡張して提供するマネージドサービスです。
ベアメタルサーバ上の仮想サーバに Oracle Database を導入し利用することができるため、オンプレミス上に Oracle 環境を導入するのと同様の感覚で利用できます。

サービス⑥:Google Cloud VMware Engine(GCVE)

Google Cloud VMware Engine(GCVE)は、Google Cloud 上の VMware プラットフォームを運用できるマネージドサービスです。
VMware プラットフォーム上の仮想サーバに Oracle Database を導入し利用することができます。オンプレミス環境などで VMware プラットフォームを利用している場合は、Oracle 環境を含めたサーバを移行することも可能となります。

まとめ

今回発表された Oracle と Google Cloud のマルチクラウドパートナーシップにより、Google Cloud で Oracle Database を利用する方法が増え、これまでより柔軟に移行することが可能になりました。

今回ご紹介したサービスはまだ日本のリージョンでは利用できないサービスも含んでおりますが、2024年後半以降に地域拡大していくということなので、Oracle 環境をそのままGoogle Cloud への移行を検討いただくのはいかがでしょうか。

システムサポートは長年にわたるOracle移行の実績と、Google Cloudに関する深い知識を活かし、お客様のニーズに合った最適な移行プランを提供します。

Oracle 環境の移行をご検討される際は、ぜひシステムサポートにご相談ください。

データベース移行サービスCloud Database:https://www.sts-inc.co.jp/googlecloud/solution_pack_dms/

2024年7月8日 【Google Cloud】OracleとGoogle Cloudがパートナーシップを発表 ~Google CloudでOracle Databaseの利用方法について解説~

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