2025年1月7日
【Google Cloud】第2回:Oracle Database@Google Cloudを利用してみよう~実践編~
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- Category Google Cloud

こんにちは。Google Cloud研究開発チームです。
今回の内容は、今年発表されたGoogle Cloudの新サービス
前回の本サービスについての記事も是非、読んでみてください。
今回の内容は、今年発表されたGoogle Cloudの新サービス
「Oracle Database@Google Cloud」
を利用してみようというものになります。前回の本サービスについての記事も是非、読んでみてください。
今回実施する内容
こちらは、今回実施することのイメージです。
実施内容
Oracle Database@Google Cloudを利用して、Autonomous Databaseを作成。GCEから接続して、操作してみよう!!
実際にかかった料金なども最後に掲載しています。
前提
- Google Cloud プロジェクトは作成済み
- Google Computer Engine(GCE) はデプロイ済み
- GCEでSQL Plusが利用できること。
- 今回、設定時に初期設定値から変更しないものに関しては、記述を省略しています。
Oracle Database@Google Cloud の有効化
- Google Cloudのマーケットプレイスにて、「Oracle 」と検索すると「Oracle Database@Google Cloud」が出てくるので選択します。
- 登録ボタンをクリックします。
- サブスクリプションの設定画面が開くので内容を確認します。請求先アカウントを選択し、規約にチェック後、登録ボタンをクリックします。
- 承認待ち状態になります。
- 5分後くらいに再読み込みすると表示が変わります。「コンソールで管理」をクリックします。
- Oracle Database@Google Cloudのトップページが開きます。
Oracleアカウントとの連携
- Oracle Database@Google Cloudのトップページを開くと「Oracleアカウントに接続してください。」と表示されているので、「アカウントを作成」ボタンをクリックします。
- オラクルクラウドアカウントの作成画面に遷移するので、必要事項を入力し、「テナンシの作成」をクリックします。
・現状(2024年12月時点)、紐づけたOracleアカウントを後から変更できないので注意が必要です。・ホームリージョンは現状(2024年12月時点)、特定のものしか選択できません。
- 「サインアップしていただきありがとうございます。」というアカウント作成中の画面に遷移します。
- 30分ほど待つとGoogle Cloud上から「Oracleアカウントに接続してください。」という表示が消え、連携状態に切り替わります。
Autonomous Databaseの作成
- 今回はAutonomous Databaseを利用するので、「Autonomous Database」を選択します。
- 「作成ボタン」をクリックすると、詳細設定が表示されます。
- インスタンスIDを入力します。後で変更ができない点にも気を付けてください。
- データベース名を入力します。
- データベース表示名を入力します。
- リージョンを選択します。現状(2024年12月時点)は4か所から選択できます。
・選択するリージョンは作成したオラクルアカウントにてリージョンとして有効である必要があります。有効でない場合、以下のエラーが発生し、プロビジョニングに失敗します。
※今回はオラクルアカウントがフリーアカウントであるため、サブスクライブできるリージョンは1つのみとなっています。 - ワークロードタイプを選択します。(今回は試験的な小規模なデータの想定なので、「トランザクション処理」を選択します。)
- 「データベースの構成」で設定値を変更します。今回は以下を変更します。
- データベースのバージョンを「23ai」に変更しています。
- ストレージを「0.02 (TB)」に変更しています。
- 自動スケーリングも無効にしています。
- 「管理者の認証情報」でパスワードを入力します。このパスワードはGCEから接続する際などに利用します。
- 「ネットワーキング」で関連付けられているネットワークを選択します。今回は「default」を選択します。
- 「データベースのネットワークの構成」でサブネット範囲を設定します。以下の要件に気を付けてください。
- IPv4 サブネット範囲を入力して下さい。
- IPv6 アドレスはサポートされていません。
- 指定した範囲が、プロジェクトで使用中のネットワークと重複しないようにして下さい。
- 有効な CIDR 表記を使用する必要があります。 (例: 10.10.10.0/24)。
- 「作成」ボタンをクリックします。
- プロビジョニング中になります。
以下入力例

GCEから作成したデータベースを操作してみよう!!
- プロビジョニングが完了したら、作成されたデータベースの詳細画面を表示します。
- 「接続」という項目の「ウォレットをダウンロード」をクリックします。
- データベース作成時に「管理者の認証情報」で設定したパスワードを入力し、ダウンロードをクリックします。
- ダウンロードしたウォレットをGCEに配置し、ウォレットを解凍します。
- 環境変数の参考
export ORACLE_HOME=/home/opc/oracle/instantclient_23_6 export TNS_ADMIN=$ORACLE_HOME/network/admin export LD_LIBRARY_PATH=$ORACLE_HOME export PATH=$PATH:$ORACLE_HOME
- 「home/opc/oracle」に「Oracle Instant Client」と 「Oracle Instant Client sqlplus」が配置されている想定です。
- Oracle Instant Clientを解凍したディレクトリの配下に「/network/admin」というディレクトリを作成し、ウォレットを配置しています。
- 環境変数の参考
- sqlnet.oraの修正をします。
- 修正前のsqlnet.ora ファイルの DIRECTORY パスは、「?/network/admin」になっているため、「/home/opc/oracle/instantclient_23_6/network/admin」に変更します。
※環境変数の参考として記載したディレクトリ構成を前提としています。
- 修正前のsqlnet.ora ファイルの DIRECTORY パスは、「?/network/admin」になっているため、「/home/opc/oracle/instantclient_23_6/network/admin」に変更します。
- 「$ cat tnsnames.ora」を実行して、sqlplus接続するためのTNS接続名を確認します。
- 「$ sqlplus admin/パスワード@sts46rddb_high」を実行して、作成したデータベースへ接続できることを確認。「SQL>」と表示されていれば成功です。
- パスワードの部分は、データベース作成時に「管理者の認証情報」で設定したパスワードを入力します。
- @の後はTNS接続名を入力します。
- CREATEやINSERT、SELECTなどを実行できます。
試してみて分かったことなど
今回発生した料金に関して
- OCI上だけでなくGoogle Cloud側からも費用を確認することができます。
- 12/25~26の約24h連続して利用しました。
- Oracle Database@Google Cloud の費用は ¥2,564でした。
Google Cloud上での表示

OCI上での表示

コスト表示に関して
- Google Cloudの「お支払い」内のレポートや費用内訳から確認できます。
- 「請求先アカウント閲覧者」の権限が必要です。
- 「Use of oracle-database-at-goog」というプロジェクトが自動で作成されます。
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- Oracle Database@Google Cloudの費用に関しては、このプロジェクトに紐づいています。
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データベースの停止方法に関して
- Google Cloudからは直接データベースを停止することはできませんでした。Google CloudコンソールからOCIの管理画面に遷移し、データベースを停止したり、リストアしたりすることはできました。


頂きましたご意見につきましては、
今後のより良い商品開発・サービス改善に活かしていきたいと考えております。