2024年8月15日 【Google Cloud】Cloud Monitoring アラートの課金開始による影響と対策について Cloud Monitoring Compute Engine Google Cloud 検索する Popular tags 生成AI(Generative AI) Looker Studio BigQuery AlloyDB Google Workspace 事例紹介 Cloud SQL Category Google Cloud Author k-hirase SHARE 目次 はじめに アラートの費用感 では実際のケースで確認 まとめ Content はじめに こんにちは。 2024/07/09のアップデートにて、Cloud Monitoring のアラートに対する課金開始がアナウンスされました。 課金開始時期は「2025/01/07」となりますが、ある程度影響が想定されるアップデートだと思われますので、影響と対策を探ってみます。 アラートの費用感 公式サイトを確認すると、以下のような記載があります。 ・ アラート ポリシーの条件ごとに月額 1.50 ドル。 ・ メトリックアラートポリシー条件のクエリによって返される 1,000,000 個の時系列あたり 0.35 ドル。 ・・・・これだけではイメージつかないので、実際のケースにて確認したいと思います。 ちなみに、Google Cloud 以外 のパブリッククラウドでは、監視サービス(アラーム)の価格設定は既に有料化されていました。 今回の価格改定で Google Cloud が追い付いた状況の様ですね。 AWS Azure サービス名 Amazon Cloudwatch アラーム Azure Monitor アラート 費用 アラームメトリクスあたり USD 0.10 /月 ※ 標準解像度メトリクスアラーム 時系列のあたり $0.10 / 月 ※ ネイティブ メトリック 無料枠 10 アラームメトリクス /月 監視対象メトリック時系列 10 個 /月 では実際のケースで確認 ここではもう少し解像度を上げて、5 台の Compute Engine に対して「CPU 使用率を監視するアラート」を設定するケースについて考えてみましょう。 なお、Cloud monitoring が条件を実行する頻度は原則として「30 秒に 1 回」とのことで、以下では実行回数として表現しています。 また、メトリクスによって取得できる時系列データ数も異なってきますので、あくまでも考え方の参考としていただければと思います。 ケース1: まずは一般的なケースとして、Compute Engine に対し、それぞれ5つのアラートポリシーを設定するケースを想定してみます。 ・ アラートポリシー設定 ① アラートポリシーにて、Compute Engine ごとにポリシーを作成していきます。 ・ 費用感 項目 数量 内訳 ポリシー 5 5 ポリシー × 1.50 USD = 7.50 USD 総条件 5 (総条件 (5 ) × メトリクス数 (1) × 時系列 (1) × 実行回数 ( 30秒に1回 :86,400/月 ) )/ 10000 × 0.35 USD = 0.15 USD メトリクス 1 時系列データ 1 ・ 費用計 計:7.65 USD /月 ケース2: 今度は、Compute Engine に付与したラベルでフィルタリングし、1つのアラートポリシーを設定するケースを想定してみます。 ・ アラートポリシー設定 ① まず、Compute Engine にラベル (vm-type:web-server) を付与します。 ② アラートポリシーにて、付与したラベルをもとにフィルタリングを行います。 ・ 費用感 項目 数量 内訳 ポリシー 1 1 ポリシー × 1.50 USD = 1.50 USD 総条件 1 (総条件 (1 ) × メトリクス数 (1) × 時系列 (5) × 実行回数 ( 30秒に1回 :86,400/月 ) )/ 10000 × 0.35 USD = 0.15 USD メトリクス 1 時系列データ 5 ・ 費用計 計:1.65 USD /月 比較結果: 「ケース1」「ケース2」ともに、ほぼ似たアラートが検知できる設定でしたが、費用としては違いが出るようです。 上記ケースのポイントは「アラートポリシー数」ですね。 内容 費用 ケース1 Compute Engine に対し、それぞれ5つのアラートポリシーを設定 7.65 USD /月 ケース2 Compute Engine に付与したラベルでフィルタリングし、1つのアラートポリシーを設定 1.65 USD /月 アラートポリシー数以外にも、アラート料金を削減については、公式サイトにて以下のような提案がされていますので、あわせて確認されることをオススメします。 ・ アラートポリシーを統合して、より多くのリソースで運用する ・ アラートが必要なレベルのみに集計する ・ 未集計の生データに対してアラートを発しない ・ 不要な応答を除外する ・ トップストリーム演算子を使用して、返される時系列の数を減らします ・ 実行期間の長さを増やす(PromQLのみ) まとめ これまでは無料であったため、コスト面はあまり気に留めずアラートポリシーを作成してきた感がありますが、 有料化にあたり、今後はコスト面も考慮しつつ監視設計をすすめていくことが重要かと思います。 また、現在アラートポリシーを活用いただいている環境に関しては、幸いまだ時間があるので、コスト面の影響確認をしつつ、必要な場合は削減に向けた検討を進めていただければと思います。 ・ まず不要なアラートポリシーは削除 ・ アラートポリシーを統合/集約 等の対策を検討 最後まで読んでいただき、ありがとうございました! 当社システムサポートは、Google Cloud の導入・移行・運営支援を行っています。 クラウド移行含めた最適なシステム環境構築のご相談は、以下よりお願いいたします! Google Cloud 導入についてのお問い合わせはこちら 関連コンテンツ 頂きましたご意見につきましては、今後のより良い商品開発・サービス改善に活かしていきたいと考えております。 Author k-hirase 情シス常駐のなかで自然とインフラ領域へ。 運用保守、ネットワーク、セキュリティ、仮想化等を経て、現在はクラウドにたどり着く。 実は元VB6プログラマ。料理好き。 Cloud Monitoring Compute Engine Google Cloud 2024年8月15日 【Google Cloud】Cloud Monitoring アラートの課金開始による影響と対策について Category Google Cloud 前の記事を読む (更新)Google Cloud Next Tokyo ’24 参加レポート【概要編】 次の記事を読む Google Cloud Next Tokyo ’24 参加レポート (生成AI、データ分析、移行関連) Recommendation オススメ記事 2023年9月5日 Google Cloud 【Google Cloud】Looker Studio × Looker Studio Pro × Looker を徹底比較!機能・選び方を解説 2023年8月24日 Google Cloud 【Google Cloud】Migrate for Anthos and GKEでVMを移行してみた(1:概要編) 2022年10月10日 Google Cloud 【Google Cloud】AlloyDB と Cloud SQL を徹底比較してみた!!(第1回:AlloyDB の概要、性能検証編) BigQuery ML ワークショップ開催のお知らせ 生成AI導入支援パッケージ Discovery AI導入支援パッケージ Google Cloud ホワイトペーパー 新着記事 2024年12月24日 技術開発 【初心者向け】FastAPI解説 2024年12月5日 お知らせ 「Google Cloud Partner Top Engineer 2025」をSTS社員4名が受賞しました 2024年10月9日 イベント・セミナー 【参加無料】typeエンジニア転職フェア 出展のお知らせ(2024/10/12) HOME Google Cloud 【Google Cloud】Cloud Monitoring アラートの課金開始による影響と対策について ご意見・ご相談・料金のお見積もりなど、お気軽にお問い合わせください。 お問い合わせはこちら HOME Categories お知らせ イベント・セミナー Google Cloud Google Workspace モバイル インフラ 技術開発 ブログ 4koma Tags 生成AI(Generative AI) Looker Studio BigQuery AlloyDB Google Workspace 事例紹介 Cloud SQL STSエンジニアリングマガジン 「サイタル」 当サイトではクッキー(Cookie)、Googleアナリティクスを利用します。 「同意する」をクリックいただくことで、サイト上での最高のエクスペリエンスをご提供いたします。 ※詳細は以下をご覧ください。 外部送信ポリシー プライバシーポリシー同意する同意しない